
経理になりたいけど簿記2級でなれる?

簿記2級で実務で通用するか不安…
とお悩みではないでしょうか?
結論、簿記2級があれば経理になることは可能です!
この記事では、簿記2級でも十分経理になれる理由について解説していきます。
経理を目指すための戦略やポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてください!
Contents
簿記2級で本当に経理になれる?

簿記2級があれば経理になること自体は可能です。
おすすめしませんが、私は簿記3級取得時点で経理に転職しました!

どうして簿記2級があれば経理になれるのかを解説していきます!
簿記2級が評価される理由
簿記3級では会計知識の基礎を学び、日々の帳簿付けがメインとなりますが、簿記2級ではさらに専門的な貸借対照表や損益計算書などの財務諸表の理解・作成・分析ができるようになります。
さらに、簿記2級では工業簿記を学び、製造業で必要な原価計算なども行えるようになるため、簿記3級よりも企業で評価されます。
また、簿記3級は平均合格率50%程度で累計合格者は約400万人ですが、簿記2級は平均合格率30%程度で、累計合格者数は100万人と簿記3級に比べて約4分の1とかなり少ないです。
そのため、対応できる業務の範囲や資格保有者の数などから、簿記2級は簿記3級に比べて評価されています。
求人における簿記2級の優位性
簿記2級は簿記3級に比べると、求人数が大きく増えます。
dodaでは、簿記3級関連の求人数が約1,050件に対して、簿記2級関連の求人数は約2,200件と倍以上に増えており、簿記2級を取得する優位性が見て取れます。
しかし、そもそも前提として、経理へ就職することはかなり狭き門です。
厚生労働省が2024年11月に発表した、全国の有効求人倍率データで、全体や人気のITエンジニアに比べると経理は以下のようになっています。
- 全体:1.25倍
- ITエンジニア:3.2倍
- 会計事務従事者:0.61倍
このように、1つの求人を複数人で争うようなデータが出ており、就職自体が難しい現状です。
また、未経験で経理になると様々な落とし穴もあるので注意が必要です。
私が未経験で経理に転職した時は年収が約80万円減り、中小企業だったので福利厚生も不十分で大変でした…

経理を目指すならまずは異動を考えよう

経理を目指すためには転職を考える方が多いと思いますが、先述した通り、経理への転職はかなりの狭き門です。
そのため、まず転職を考える前に、勤めている会社の中で経理部門へ異動ができないかを検討してみましょう!
経理は会社全体のお金の流れを把握して、正確に記録していくことが大切で、この流れの把握にかなりの時間を要してしまいます。
会社の規模が大きくなればなるほど全体の把握は大変です…!

ですが、部署は違っても元々勤めている会社であれば、何から利益を得ているのか、何にお金を使っているのかなど、全てとは言いませんが、大まかには分かっているはずです。
そのため、新しい企業に転職をするよりも、社内で異動をしたほうが経理業務の理解のしやすさが大きく違ってきます。
経理を目指すのであれば、まずは異動を検討してから、ダメだったら転職をするという戦略を取ることをおすすめします。
転職活動自体は無料でできるので、異動の検討と同時進行で進めてもOKです!

大手と専門の転職エージェントの違いや、私が利用した転職エージェントについては以下の記事で紹介しているので、合わせてみてください!

異動希望が通りやすい要素

もちろん異動は希望すれば必ず通るわけではありません。
以下のような異動希望が通りやすくなる要素があります。
- 年齢
- 簿記知識
- 簿記以外の強み
これらをしっかり押さえて、自分が当てはまっているか検討してから異動希望を出すことをおすすめします!
もし不足している部分があれば、その点を補えるようにスキルなどを身につけることを優先しましょう。
年齢
まずは残酷ではありますが、異動だけでなく転職においても大きな影響を持っています。
企業であれ、部署であれ、どちらにせよ1人の社員を育てるのには人員や費用が必要です。
なので、できるだけ育てた社員に長くその場所で勤めてほしいので、必然的に長く勤めそうな若い人の方が選ばれやすいです。
同じ経理未経験者でも25歳と35歳では、ほとんどの場合前者が選ばれるでしょう。

もう30歳超えちゃったし、遅いってこと…?
確かに年齢を戻すことは出来ませんが、皆さんにとっては今が一番若い時なので、思い立ったら、できるだけ早く行動をすることが大切です。
簿記知識
当然ですが簿記知識は必須です。
経理を希望するのに簿記知識がないのでは話になりません。
会社の業種や規模にも寄りますが、簿記2級レベルを身につけていれば実務で通用するスキルと見られることが多いです。

簿記3級なんだけど…
簿記3級でも年齢や他の強み次第では選ばれる可能性はあるので、まずは挑戦してみるのが大切です!
私も簿記3級で転職に成功しました!

簿記以外の強み
経理希望者は基本簿記知識は身につけているので、他に差別化をする強みがあると、異動希望が通りやすくなります。
異動希望が通りやすくなるような強みとして以下のようなものが代表的です。
- 語学
- パソコンスキル
- 貿易実務
英語など、日本語以外の語学は営業などのイメージが強いですが、経理でも重宝されやすいです。
また、仕事上Excelを使ってデータをまとめたり、会計ソフトを使ったり、資料をWordやPowerPointで作ったりするので、パソコン全般のスキルがあるのも強みになります。
貿易実務は会社の業態などによって変わってくるので一概には言えませんが、必要とされる業種であれば十分強みと言えるでしょう。
これらはあくまで一例ですが、最も重要な強みは『今の部署での経験』です!
例えば営業であれば、お金が出ていくタイミングや売り上げが発生したタイミング、計上するタイミングなど、実際に現場に出ているからこそ分かるものも多いです。
情報システム系の部署であれば、会社で使っているシステムの全容や基礎的なパソコンスキルが身についていて、経理でも生かすことができます。
このように、自分の今まで経験してきた部署や仕事内容が他の人との大きな差別化につながるので、一度書き出して整理してみるのもおすすめです!
まとめ:簿記2級と自分の強みをアピールして経理を目指そう!

簿記2級はより専門的な会計知識が必要なので、企業としても経理にぜひ欲しい人材です。
そのため、簿記3級に比べて求人数も多く、経理になりやすいと言えますが、経理自体が求人倍率が低く狭き門であることは注意が必要です。
転職は狭き門になるので、経理を希望する際はまず、社内での異動ができないか検討することをおすすめします。
そのためには、以下の要素が重要なポイントになります。
- 年齢
- 簿記知識
- 簿記以外の強み(語学、PCスキルなど)
これらで自分が持っているものを整理し、足りない部分は補う努力が必要です。
会社としては転職して会社を辞められるくらいなら、異動を承諾したほうがダメージが少ないことがほとんどです。
なので、これらの強みが揃っている場合は臆せずに交渉をしてみてください!
もし異動が通らなくても、次はそこから転職活動を始めればいいので、まずは怖がらずに交渉・挑戦してみることをおすすめします!